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6月13日 共振とブランコそして振動コンベア


弊社の製作している主要な製品は特殊なコンベアだ。
その中でも他ではあまり見かけないコンベアに振動コンベアがある。

振動コンベアとはその名の通り振動の力で物を運ぶ機械だ。

この振動コンベア。
弊社でももちろん製作している。
それは特殊品で受注生産品である製品だ。

我が社は決して大手製造メーカーとは張り合うことはしない。
我が社は大手メーカーが決して手を出さない分野に力を注いでいる。
この振動コンベアについても大手さんは存在する。

しかし、我が社は小さくて低価格のそして短納期の製品がもっぱら主流だ。

大きな会社と同じ製品で張り合ったところでつぶされるだけだ。
戦う前からこれこそが負けているというのだろう。
俗に言う孫子の名言だ。

決して他社がやらない特殊な分野にのみ注力して当然やっている。
それこそが小さな弱小町工場の歩む道だとわかっているからだ。

大手がやらない分野での特殊な振動コンベア。
これからもどしどしやっていくつもりだ。





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それでは今回の記事も、ものづくり科学のお話を。

今回は「共振」。

先ず振動。
振動コンベアにも使用しているバネ。
これはバネの端の片側を固定し、力を加えると伸びたり縮んだりする。
実はこの伸び縮みの力には一定の法則がある。
その法則をフックの法則という。
それからバネ定数という言葉が生まれている。

決してボクの法則でもボク定数でないことは僕はここで書いておく。


そしてそのバネの運動。
これも数式で表すことができる。
バネが伸び縮みするだけの振動は単振動という。

そしてこの単振動の運動は等速円運動と非常に似ている。
そうなるとこの単振動の運動の単位はつまり周波数、HZで表現できるとです。

これらがなぜそうなるかを説明する数式はむずかしかとです。
但し、振動についてはHZで表現される事はものづくり世界では大切なことですたい。
そう思っているのはもしかして私だけだろうか。

ここでも決してボクの法則でもボク定数でないことは僕はここで書いておく。


さて本題となる「共振」。

ここではブランコに登場頂く。

ではどうしてブランコが登場するのか。
実はブランコの動きも実は振動とみなされる。

ブランコも上記単振動と同じ振動とみなすことができるとです。

ちょいと説明を。

一点を固定した糸の先におもりをつける。
いわゆる振り子ですな。

このおもり力を加えると左右に動く。

この左右に動く振動の幅つまり振幅が小さい場合は上記単振動と同じ数式で
表現できるという事ですな。
これはあくまでも数式上での話ですが。

しかし同じ数式であれば当然同じ運動という事になるとです。

そしてこの振り子。
ものづくりの世界ではバイブレータというそのものが振動を引き起こすことができる
機器がある。
それは振り子が360度回転しているようなものだ。

振り子の先についているおもりが360度回転する事により振動を起こす。

つまりおもりを棒のある箇所へ取リ付けその棒を回転させる。
それにより振動を引き起こす。
それがバイブレータですな。

我が社の振動コンベアは全てこのバイブレータを使用している。
バイブレータとバネにより振動を搬送物に伝え運んでいるとです。



ではいよいよ「共振」について。

この「共振」とは。

文章で書くと
物がもっている振動数と周期的な外部からの力の振動数が一致した振動。

よくわからんとです。

ではブランコを使っての説明をば。

ブランコに誰かが乗っている。
誰でも良いのであるが。

誰かがブランコをこいでいる。
そしてブランコをこいでいる人に力を貸してやる。
つまりその人の背中を押してやるとその振幅が大きくなる。
周期的に背中を押してやると次第にその振幅は大きくなる。

しかしそれにはタイミングが必要で、タイミングがずれると振幅は大きくならない。

それですな。
つまりタイミングよく周期的に外部より押す。
それとこいでいる人物の振動が外部よりの振動と一致したということになるとです。

ブランコをタイミングよく押すと次第にその揺れは大きくなる。
そのタイミングを同期と言い、その力は小さくても大きく揺らすことができる。

これこそが「共振」ですな。
共振の力はとてつもなく大きいものです。

この「共振」。実はものづくり世界では忌み嫌われる。

例えば振動コンベアで言えば振動させられる振動体。
つまり物を運ぶトラフ。これの振動とバイブレータの振動が一致する。
するととんでもないことになる。
とてつもなく大きな振幅になり下手すると振動コンベアが損傷する可能性すらある。

振動コンベアで同期する可能性がある場面が必ずある。
それは稼動を停止させる場合。

次第にバイブレータがゆっくりと振動し始め、トラフの振動とどうしても
一致する。

これは製作する側としても非常に怖い自然現象だ。



ではどうするか。
回答は即座に強制停止させてやる。

つまり強制的に即座に振動を止める事により共振点を通過させないということだ。


この「共振」。
実のところ私にとっては非常に怖い言葉なのだが。


最後に最近製作した振動コンベアの写真を掲載。
私の計算ミスによりお客様にも非常に迷惑をかけた。

そして搬送物が引っ付きやすいものなため、色々と問題が起きた。

コンベアにとって粘着性のある引っ付きやすいものの搬送は難しい。
そのため様々な工夫が必要です。


下記写真は冷却ジャケット付振動コンベア。
結局お客様で改造された。
その際は大変ご迷惑お掛けしました。

この振動コンベア。
この機構。組立方法は決して他社製にはありません。
バイブレータとレバーの機構は極秘事項です。
これこそが我が社の他社にはない特徴ですばい。
真似は決してできんとです。それには我が社の血と汗が流れているとです。


6月13日 共振とブランコそして振動コンベア_c0056840_19571684.jpg
6月13日 共振とブランコそして振動コンベア_c0056840_19573353.jpg

6月13日 共振とブランコそして振動コンベア_c0056840_2092318.jpg


実は物とは常に振動しているとです。
となると人も常に振動しているわけです。

どなたか私と共振しませんか。(気持ち悪~っ。)


そして、貧乏ゆすりの原因はこれか~っ。



それでは又です。




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 皆様たいへんお世話になり有難う御座います。
 共振よりもっと怖い自然現象が我が家にはあるブログあるはず。
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by moritoyamachan | 2006-06-13 20:03 | 振動コンベア
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